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議会質問・討論

宮城県議会議員 相沢光哉

第329回 定例会 平成22年12月16日 討論

中学校社会科地図帳の内容を適切な記述に是正するよう求める意見書」

○議長(畠山和純君) 59番相沢光哉君。
〔59番 相沢光哉君登壇〕
◆59番(相沢光哉君) ただいま提案されております意見書第33号議案、中学校社会科地図帳の内容を適切な記述に是正するよう求める意見書に賛成の立場から討論を行います。  
 本意見書は、去る9月30日、日本李登輝友の会宮城県支部から出された請願番号328の2、中学校社会科地図帳の誤記を訂正するよう、意見書の採択を求める請願を所管委員会である文教警察委員会が慎重審議し、請願採択に至った結果を受け、同委員会が鋭意検討され、まとめられたものであります。この意見書は、請願者の願意をよく酌み取りながらも、公正中立、また冷静沈着に日中台の歴史的経緯や現在及び将来の我が国の国際社会における立場を考察し、かつ、子供たちが日本を取り巻くアジアの成り立ちと現状を正しく理解するための教材が適正適切であることを願った、至極真っ当な内容であり、その格調高い文体を含め、意見書をまとめられた文教警察委員の諸兄に、心から敬意を表する次第であります。
 本意見書でも触れているとおり、中国と台湾は、近現代において、さまざまな経過をたどって今日に至っており、我が国との関係も、昭和20年の敗戦、同26年のサンフランシスコ平和条約締結、同27年の独立回復、同47年の日中共同声明などの歴史的転換点の折々に、我が国と中国、我が国と台湾の関係は、劇的に変化してきております。我が国は、日中共同声明により、中華人民共和国を中国を代表する唯一の合法政府と認め、同時に、台湾との外交を断絶し、今日に至っておりますが、その時点で、日本政府が台湾を中国領土の不可分の一部であると表明した中国政府に対し、その立場を十分理解し尊重するとしながらも、承認することはしなかったことは、政治的、外交的に極めて重要なことでありました。つまり、台湾の帰属に関して、日本は、独自の認定を行う立場にないことを公式見解としつつ、台湾の領土的な位置づけに関しては、中国と台湾が平和的話し合いで解決してもらうことが最も日本の国益にかなうとした、いわば静観の立場をとったことと同時に、今日流に言えば、台湾を主たる地域とみなし、我が国と同様の自由、平等、民主主義の統治形態を持つ台湾との関係を現実的な対応によって構築し、相互互恵の関係を維持してきているのであります。つまり、国際関係、なかんずく主権と主権がぶつかる国家や領土といった問題は、それぞれの力関係、歴史的、民族的要因、関係諸国や国際機関の利害やバランスなどが複雑に絡み合い、長い時間の経過を経なければ定まらないものであり、一般国民はもとより、学校で学ぶ子供たちに対しては、特に、正しい歴史観や国際観を養い、複雑な国際関係や我が国の立ち位置をよく理解し、誤りのない言動をとれるよう教育しなければならないのであります。
 その意味で、中学校社会科地図帳において、教条的に、かつ特定の意図のもとに、台湾は中国領土に含まれる同一の国であるかのように取り扱うことは、歴史的事実関係や中国、台湾の実態から明らかに間違いであり、中国と台湾は違うということを適切適正に教えることが現実に即した教育であります。日本にとって、中国も、また台湾も、大切なつき合いをしていかなければならない重要な隣国であります。時に意見の衝突があり反目があったとしても、我が国の国益を踏まえて、粘り強く交渉し、真の友好親善を確立していかなければなりません。
 以下、反対討論で共産党の横田有史議員が指摘された事項の主な点に対し、私の見解を述べておきます。
 まず、第1点として、請願の手続が前例のない異常なやり方で、全く当初の請願と形も趣旨も変えられたものとなっていると指摘されております。
  私は、去る14日の文教警察委員会で、紹介議員を代表し、ほぼ70分にわたる紹介議員としての内容の説明を行いました。その際、各委員からさまざまな意見があり、そして、考え方の相違、あるいは同意というものを感じ取りましたけれども、やはりこれだけ大切な請願を1人でも多くの委員に理解をしてもらうためには、形として、請願の趣旨はそのまま生かさせていただきながらも、請願の理由の中身において、より理解を得られるように訂正をさしていただきました。もとより、請願者も同意をいただき、他の紹介議員にも了解をいただいた次第であります。訂正の手順の中で若干過ちがあったかもしれませんけれども、これは決して議会のルールを破るものではなく、また、文教警察委員会という所管の委員会で長時間にわたる審査をしていただいたわけでありますので、これは議会手続無視でもございません。そのことは、ぜひ横田議員も御理解をいただきたいと思います。
 2点目に、内容として、この請願は、1つの中国を否定し、2つの中国論に立っているという指摘がございました。それは全くの言いがかりであります。
 私は、紹介議員として説明した中でも、日本は、中華人民共和国が中国を代表する唯一の政権として認め、そして、台湾とは現在国交がない形になっていること、しかし、同じ自由、平等、民主主義の統治形態をとっている地域としての台湾とは、今日まで日本との長い友好善隣関係、なかんずく、経済的あるいは文化的、観光面での相互互恵関係は大変に大きいということ、そして先ほども申し上げましたように、中国と台湾は違うという現実を公平に見ていただきたいということでの請願内容であり、それを教科書の中でも子供たちにしっかり教えていただきたい、ということを申し上げてきたわけであります。
 3点目に横田議員が指摘されたことは、このような意見書を採択すれば、教育・教材への政治介入になり、かつ国際関係の悪化につながると心配をされております。
 第1に、教育に関する介入という言葉を使われておりますが、これは、国家権力が教育に介入をするのであれば、当然、そういう心配が生じてまいります。しかし、国民が何人もひとしく認められている請願の趣旨に沿って、民主的な議会が長い時間をかけて審査し、そして結論に達した意見書を採択することが、なぜ、教育・教材に対する介入という言葉になっていくのでありましょうか。それは、はっきり言えば、ある一定の思想を持った教育のあり方が、みずからを神聖視し、他からの意見を拒絶するという体質にあることにほかなりません。私は、そういう意味において、このことはこの意見書にあるように、適正適切な教え方にするという是正の方向であるにしろ、決して介入ではないということを断言いたしておきます。
 また、国際関係の悪化ということを申しておりますが、この問題は、今回初めて国内で取り上げられたわけではなく、国会でも再三にわたって、特に民主党系の国会議員が委員会質疑あるいは質問趣意書という形で取り上げてきております。国際関係の悪化ということであれば、地方議会よりも、むしろ国会議員が取り上げていることの方がよほど影響力があるのではないでしょうか。そういう意味において、私は、そのような懸念は全く不必要なものと考えております。
 最後に、請願団体がかかわる台湾元総統李登輝氏の言葉を1つだけ紹介させていただきます。
「東南アジアの地図を開いてみると、台湾から沖縄、そして日本の本島に至るまで、1本の線が弧を描いている。まるで、西太平洋上に散りばめられた真珠のネックレスのようだ。それは豊かでかつ民主主義を大切にする美しく麗しい島、美麗島のチェーンなのだ。」
 議員各位が本意見書案にこぞって御賛同いただきますよう心から願って、賛成討論を終わります。  御清聴ありがとうございました。     〔「議長、議事進行」と呼ぶ者あり〕
○議長(畠山和純君) 55番仁田和廣君。
◆55番(仁田和廣君) 先ほど、反対討論の横田議員の言葉の中に、最悪であるという表現がありました。私どもの文教警察委員会を指しているのか、請願の内容を変えようとしていることを指しているのか定かではありませんけれども、そういう表現があったことを、後刻会議録を精査していただいて、御報告を願いたいと思います。
 以上、議事進行です。
○議長(畠山和純君) ただいまの55番仁田和廣君の議事進行は、発言内容に関することであります。会議録を精査の上処置したいと思いますので、御了承願います。  以上で、討論を終結いたします。

意見書第33号議案
 中学校社会科地図帳の内容を適切な記述に是正するよう求める意見書

 中等教育課程において、日本と諸外国の関係を適切かつ正確に指導していくことは、子供たちが今後我が国の一層の国際化に対応し、国際社会における我が国の立場を理解していく上で重要であり、教育現場における教材はそのかなめとなるものである。とりわけ我が国を取り巻くアジアの成り立ちと現状を正しく伝えていくことは重要視されなければならない。
 現在、中学校社会科で使用されている地図帳には、中国と台湾の関係について正確とは言えない記述がある。例えば、ある地図帳にはかつて我が国の領土であった台湾について、「1945年に中国へ返還」という記述がなされているが、我が国は1951年のサンフランシスコ平和条約によって台湾に関する主権を放棄しているのであり、事実関係においても歴史的経過においても誤りがある。また、我が国が主たる地域と位置づけている台湾の人口や国土面積の統計数値などが何の注釈もなく中国に含まれていることも誤解を招く。
 なお、台湾の帰属に関するいわゆる台湾問題について、政府は1972年の「日中共同声明」において、中華人民共和国政府を唯一の合法政府と認め「1つの中国」の立場を取り、かつ、「台湾の領土的な位置づけに関して独自の認定を行う立場にない」ことを公式見解としているが、我が国の国益から、帰属問題は中国と台湾が平和的話し合いで解決することが望ましいとしていることは、重要な観点である。
 中国と台湾は、近現代においてさまざまな経過をたどって今に至っており、我が国は現実的な対応を取りながら関係を構築してきている。昨年公布された改正入管法による新たな在留管理制度において、台湾出身者の新しい在留カードの国籍・地域欄に「台湾」と表示できるようになったこともその1つのあらわれである。このようなとき、事実や実態と異なる内容の教材が教育現場において使用されることは、我が国の歴史について正しい知識が得られないばかりか、我が国にとって今後も重要な隣国である中国・台湾に対する誤った認識と国際観を抱くことにつながり、国際関係の適切な理解を阻害するものである。
 よって、国においては、教科書発行者に対し、歴史的事実関係と中国及び台湾の実態に即した適切な記述に是正するために必要な措置を講ずるよう、強く要望する。
 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
  平成22年12月
      宮城県議会議長 畠山和純
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 文部科学大臣
  あて

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