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議会質問・討論

平成23年9月30日

宮城県議会議員 相沢みつや

第333回 宮城県議会一般質問

復興増税について
台湾からの義援金について
TPP(環太平洋経済連携協定)について
図書館資料移管問題の検証と今後の対応について


 8月7日、愛知県豊川市で開かれた総務副大臣鈴木克昌衆議院議員(民主党)主催のセミナーで講演する相沢みつや県議。
 鈴木副大臣は政府総務部会での相沢県議の説明を聞き、政党を超え、地元でのセミナーに招いていただいた。

○59番(相沢光哉君)
通告にしたがい、質問をいたします。

9月6日 気仙沼(魚市場)

大綱1点目、復興増税に関する知事の所見について伺います。

 3月11日の東日本大震災発災以来、既に半年以上が経過致しました。マグニチュード9.0という我が国の観測史上最大規模の大地震、貞観地震以来、1千年に1度と言われる大津波、レベルセブンに達した深刻な原発事故と放射能汚染の悪影響という三重苦を一挙にもたらした東日本大震災は、我が国にとって戦後最大の国家的危機、国難であり、国、地方が総力を挙げ、その復旧・復興を確実に実現していかない限り、本県を初めとする東北地方はもとより、我が国そのものが、3.11を契機に国運衰退の道をたどりはじめたと言われかねません。
 宮城県において亡くなられた方は約9400名、今なお行方不明の方は約2100名を数えます。無念の中に貴い命を亡くされた数多くの方々に対し、改めて、心からの哀悼の誠をささげるとともに、残された私たちの責務として犠牲者の方々の魂に報いるためにも、1日も早い地域再生、産業再生、日本再生に向け、官民挙げて全力で取り組んでいかなければなりません。
 本県では、既に震災復興計画最終案がまとまり、近く大震災対策調査特別委員会での質疑も予定されておりますので、この場では、ただ1点、復興増税に関し知事の御所見を伺ってまいります。
 大震災以降、国は、第一次補正4兆円、第二次補正2兆円を計上し、被災地の復旧・復興財源を賄ってきました。その規模とスピードについての議論はさておき、菅内閣から野田内閣にかわり、いよいよ年度内第三次補正予算案作成に向け、その原資として、11兆2千億円の復興増税が具体化しつつあります。これまで紆余曲折してきた与党内の増税議論が収束に向かっている今日、復興増税そのものの間違いを指摘しても、何か砂をかむ思いになりますが、我が国の将来を憂える気持ちから論を進めてまいります。
 そもそも大自然災害が発生したときは、復興増税ではなく、復興減税が議論されるべきであります。増税の冠に復興をつけての呼称は、増税ありきをもくろむ財務省の意図が巧妙に隠されております。関東大震災を初め、世界の大自然災害からの復興を増税で賄った事例は、これまでどの国にもありません。
 村井知事は、かねてから、国の復興構想会議などで積極的に災害対策税の創設を提言し、増税慎重論をとる達増岩手県知事と好対照の印象を与えてきました。現在の政府の動きは、知事の提言する新税ではありませんが、復興資金を広く税金で賄おうとする考えでは軌を一しており、知事が増税論者と目されるのはいたし方ありません。これまでの議会答弁で知事は、「震災復興には多額の財源が必要となることから、復興国債の活用や民間投資を促す制度の創設に加え、新たに間接税の形で課税し、使途を災害だけに限る目的税としての災害対策税を創設すべきだ」と述べております。まじめな知事だけに、後日、話題を呼んだ松本龍前復興大臣の「甘えるところは甘えろ、削るところは削る」との傲慢発言に、そのまま返してやれるような、「被災地として甘えるばかりではありません」という意気込みでおっしゃった感を覚えますが、国の復興構想会議の開会冒頭、増税必要論を発言した五百旗頭会長を喜ばせる結果になったのは、私としては大変残念に思います。
 村井知事は、以前にも紹介しましたが、「文藝春秋」7月号で、日本復興を託せる次の総理はだれかの識者アンケートで堂々名前が挙げらただけではなく、保守言論の有力誌「WiLL」9月号では、怒鳴っても復興はできませんと当時の菅総理をたしなめ、月刊「ガバナンス」7月号では、何と表紙に大きくその男前の顔だちが掲載されるなど、どじょっこふなっこの歌ではありませんが、与野党押しなべて魅力に乏しい国会議員に比べ、今や時の人と言って過言ではありません。それだけに、その言動は御本人が思う以上に影響が大きく、今日、マスコミを初め復興資金は増税をもってやむなしとする間違った風潮の中で、知事の発言や考えが正しい方向へ変われば、世論に一石を投じるかもしれません。
 以下、数点、御所見を伺います。
なお、前日までの同僚議員の質問と一部重なる点はお許しください。
1、現時点で本県の震災による総被害額はどのくらいになるか。民間施設等の被害額が未計上の場合、状況はどうか。また、復興資金はどのぐらい必要と考えるのか。
2、これほどの大被害の復興は地方自治体の負担能力をはるかに超えており、復興資金は全額国が負担し、あるいは一時的な国有化等で産業再生を図るべきとの意見があるがどうか。
3、我が国に、国家緊急事態基本法のような有事の法体系がないことがスピーディーな意思決定、情報管理、指揮命令が機能しなかった理由になっていると思うがどうか。
4、第三次補正予算11兆円のうち、円高対策費や一次・二次補正で震災復旧費に流用した年金財源の穴埋め分、また、B型肝炎訴訟和解金を差し引いた純復興費はどのぐらいになるのか。
5、臨時増税の税目は、所得税、法人税、たばこ税、消費税がとりざたされているが、現在、どのような選択肢が有力となっているのか。また、個人住民税など地方税への連動はどうか。
6、今、日本は長いデフレで苦しんでいる。更に、欧米の金融情勢の悪化のあおりで、実力以上の超円高のもと、輸出産業は日増しに弱体化し、若年層の雇用就職状況は戦後最悪が続いている。このようなデフレ状況時に増税に走れば、企業、個人がその経営基盤、生活基盤を危うくし不況の深刻化を招くだけではなく、名目国内総生産(GDP)が減少して、税収を減らし、財政はかえって悪化してしまう。つまり、増税は、デフレを終結させ、年2%ないし3%の緩やかなインフレに誘致後行うのが正しいと考えるがどうか。
7、当面の復興資金は何兆円であっても、例えば60年償還の建設国債で実現すべきである。5年ないし10年の増税負担で日本経済が窒息死する愚を避け、三世代が低金利で長期に負担していくのであれば、名目GDPのプラス成長を維持することによって、震災復興の実現負担は極めて軽くなる。建設国債以外でも、国債の日銀買い取り、又は、日銀の公開市場操作による大量の長期債券の買い入れ、あるいは政府紙幣の発行など、あらゆる税外収入策を講じるべきと思うがどうか。
8、一千兆円に達しようとする国、地方の公債残高は確かに重いが、その95%が国内で消化されている。円建てで発行する国債は、我が国が変動相場制をとり、対外債務が国債残高のわずか6%。また、世界有数の海外資産を有し、90兆円に及ぶ外貨準備もある経済収支黒字国であることから、長年低金利で推移している。ユーロ建て・経常収支赤字国で、金融危機の渦中にあるギリシャ国債とは全く違う。大震災復興国債の大量発行は、その必要性、必然性に関して、むしろ、国際理解を促すタイミングと思うがどうか。
9、知事は、みやぎ発展税、みやぎ環境税を手がけてきた経験から、目的税としての災害対策税の創設を提唱しているように思える。災害復興の負担を分かち合いたい、将来世代に負担を残すべきではない、ということは美しい崇高な言葉だが、それによって現世代が突発的に起こった大災害の負担を過重に背負いこみ、疲労こんぱい、突然死に至っては元も子もない。特にデフレ時には、と考えるがどうか。
10、村井知事が敬愛する松下政経塾の創始者松下幸之助氏は、徹底した行財政改革と民間活力を十二分に発揮して、無税国家を目指すことを理想としていたと聞いている。知事から見て、松下幸之助の思想、理念をどう考え、受け止めているのか。また、これまで述べてきた論点を通じ、復興増税に関する考え方について総括的な所見があれば、伺いたい。


大綱2点目、台湾からの義援金について伺います。
9月8日 岩沼(浄化センター)

 東日本大震災では、国外からも様々な形での支援や多額の義援金が寄せられました。それは、すさまじい津波襲来によって壊滅的な被害を受けた東北沿岸部の様子が生々しい映像で世界中の人々の目を奪う一方で、一瞬にして全てを失った被災者の人々が、それでも過酷な境遇にくじけることなく、我慢強く、秩序と冷静さを保ちながら助けあう感動的な映像が、現代社会の奇跡として、世界各国の人々の心を強く揺さぶったからにほかなりません。
 世界各国からの義援金で飛び抜けて多額だったのは隣国の台湾で、現在200億円に達しております。しかし、日本政府は、その額が160億円だった当時、中華人民共和国からの3億円を合算して、中国からの義援金163億円と発表しました。あまつさえ菅首相は、台湾へ感謝状1通さえ出さず、ほおかむりするという、あきれた非礼を働きました。
 このことがあったからかどうかわかりませんが、台湾赤十字会は、去る5月13日、日本赤十字社と覚書を交わし、所定額の支援を約束するともに、5700万米ドル(約44億円)に限って、台湾赤十字社が特定地域での特定目的に支援金として使うことを日本赤十字社に認めさせています。特定目的とは、特定地域での常設住宅、学校、病院、福祉施設、その他特に緊急に必要としている計画とうたっております。種々の情報を総合しますと、台湾側は、被災地の中でも宮城県に対する関心が高いと思われます。知事にはぜひ積極的な行動を期待し、2点お尋ねいたします。
1、知事は日本赤十字宮城県支部長の立場にあるので、日赤を通じ、台湾赤十字会への何らかのアクションを早急に行うべきと思うがどうか。
2、県自体が特定目的に沿った事業プランを策定することと同時に、台湾側が恒久的な施設に対する支援を想定していると思われることから、各市町との協議、調整に臨むべきと思うがどうか。


大綱3点目、TPP(環太平洋経済連携協定)についてお伺いいたします。
9月9日 南三陸町(意見交換会)

 9月5日付読売新聞で、元アメリカ国務副長官、リチャード・アーミテージ氏が「5年間で6人目となる日本の新首相が、指導力と英知を発揮すること祈念しながら見守っている」と野田首相について書いてます。かつてのマッカーサー時代のように、日本人は12歳と言わんばかりです。しかし、同氏の発言で懸念されるのは、野田首相に「同盟支持を最初の仕事に」と注文した後半で、「TPPに関して、貿易は経済回復の重要な一部だ。小さな農業圧力団体によって、国の将来が左右されることなど想像しがたい」と述べている点です。

 日本が衰退への道、亡国への道を進む前門のトラが復興増税とすれば、後門のオオカミはTPP加盟となると私は思っております。アメリカは我が国の大切な同盟国ですが、TPPの途方もない危険性は、決して小さな農業圧力団体レベルの話ではありません。
 知事は、これまで何回も議会で取り上げられたTPPの質疑において、「TPPは、農林水産業や製造業のほか、医療、労働など幅広い分野にわたる包括的な経済連携であることから、その参加にあたっては、関係団体などから広範に意見を聞く必要があり、広く国民の理解と合意が得られるまで十分な時間をかけて慎重に検討するよう国に働きかけていきたい」と答弁しております。一見、ごくもっともな見解ですが、結局は国の判断にゆだねる、人待ち、先送りの姿勢ではないでしょうか。私は、知事には、ぜひ、みずから事の本質を積極的に探求し、国益を鏡に自らの信念を問い、政治家としての影響力を最大限駆使して世論をリードする迫力を示して欲しいと願っております。
 そもそもTPPは、昨年10月、APEC横浜の開催直前、菅首相により突然、第3の開国、保護貿易から自由貿易への掛け声で始まった代物です。P4と称されたシンガポール、ニュージーランドなど4カ国による自由貿易協定が、アメリカ、オーストラリアなど9カ国の環太平洋経済連携協定へと姿を変え、10カ国目のターゲットが日本と目されました。仕掛けはアメリカ。TPPは、2国間協定のFTA、EPAより、より過激な自由貿易協定です。原則として、全品目について即時又は段階的に関税をすべて撤廃するという急進的なもので、サービス貿易、政府調達、知的財産、金融あるいは人の移動なども対象にしています。
 そこで、伺います。
1,拙速に事を進めるなかれは世の鉄則です。日本は、環太平洋という以上、ロシア、韓国、中国、台湾、カナダ、メキシコの参加が見込めない現状では参加できないと、アメリカにはっきりノーと表明すべきと思うがどうか。
2、貿易は、本来、輸出入の当事者間で協定を結ぶべきで、FTA、EPAをより優先して行うのが筋であると思うがどうか。
3,オバマ政権では、TPPは決して優先度の高いイシューではない。とりあえず日本を揺さぶってみようかという程度とも言われているが、知事はどう思うか。
4、日本は、1990年代半ばからデフレが続いており、デフレ下の自由貿易推進は商品価格の低下によってデフレを一層悪化させる。復興増税と同様、デフレ脱却後、緩やかなインフレに変えてから自由貿易を導入すべきだが、どう思うか。
5、関税率778%の米を一挙にゼロにするなどは愚の骨頂で、このような一事を見てもTPPのいい加減さと危険性がわかる。一次産業は、どの国も保護主義で守っていることを知事はどう考えるか。
6、付加価値の高い日本の工業製品が関税ゼロでなければ将来やっていけなくなるなどとぼやく産業界は、知事が活を入れるべきではないか。仮に少々外需が落ちても、GDP500兆円規模の我が国が内需を増やす努力、例えば、将来、生産年齢人口が30%減となったとしても、1人当たり所得を1.45倍に増やすことで日本経済の底力は十分維持できることを示すべきと思うがどうか。


最後に、大綱4点目、図書館資料移管問題の検証と今後の対応について伺います。

 6月議会最終日の請願採択によって、県図書館所蔵の11万1千点余りの文化財資料が東北歴史博物館へ移管されることは停止されました。このことは、図書館と博物館がそれぞれ持つ役割と機能をはっきり認識する上で極めて当然の結果であり、県教育委員会が行おうとした暴挙を未然に防ぐことができたことは、県文化行政のあるべき姿として高い評価を受ける判断と選択であったと確信いたします。同時に、所管の文教警察委員会での各議員諸兄の真摯な質疑の内容を読むにつけ、また、本会議で全会一致の請願採択に至った満場の議員諸兄の見識を改めて振り返るにつけ、私ども県議会が、その役割をしっかり果たし得たことに万感の思いと深い感慨を胸にするものであります。
 しかし、一件落着とするにはなお不透明なことが少なからずあります。およそ2年間にわたる本件の経緯の中で、だれが、いつ、なぜ、どのようにして事を進めようとしたのか。それは行政手続として適切であったのかどうか。特に、県教委の機構、役割、権限を見る上で、つかさつかさの人々の行動判断に問題はなかったのか。もしあったとすれば、その責任はどう果たすのか。改善すべき点があるとすればどう対応していくのかを、臭いものにふたをするのではなく、検証できるところは検証して、県教委の組織機構のあり方を考えるべきと私は思います。
 そこで、以下、数点伺ってまいります。
第1点、請願者に対する回答の中で教育長は、今後の図書館所蔵資料に関する利活用等について論点整理を行い、中長期的視点に立った検討をしていくとし、事実、有識者による検討会議を設置する動きがあったが、移管停止を決定した後で、改めて検討会議を開く趣旨は何か。また、そのための補正予算を9月議会に提案する予定を結局取りやめた理由は何か。また、移された資料等は図書館に戻したのか。
第2点、移管を必要とした理由に、図書館の温度・湿度管理が24時間空調でないために資料が劣化していることを図書館長は再三にわたって強調しているが、文化庁を初め、県図書館の学術調査を行った外部研究者は異口同音に、保存管理は全く問題なく、劣化の危険性はないことを証言している。劣化をしたとする資料は具体的に何で、どのぐらいの数量なのか。また、全国の公共図書館で24時間空調をしているところはどこで、何カ所あるのか。
第3点、教育長は、平成22年2月の東北歴史博物館協議会の席上、移管が県教育委員会において決定したとの副館長の発言を黙認している。それでは、いつの教育委員会定例会での議事ないし報告なのか。
第4点、本年8月の県教育委員会定例会の議事録を見ると、教育長は委員の質問に答え、今回問題となっている資料の移管については、教育委員会の場で決定した経緯はないと明言している。驚くべき発言であるが、そうであるとすれば、図書館長が図書館協議会長の抗議を受けたとき、「教育委員会に聞け、既に決定したことだ」と強い口調で語ったとされる内容は、全く正当性を持たないことになるがどうか。
第5点、県教育委員規則の教育長に対する事務の委任等に関する規則の中で、教育委員会が教育長に委任しない事務権限として、重要な教育財産の取得について申し出ること及び文化財保護条例に基づく文化財の指定及びその解除、保持者、保存団体又は保存団体の認定及び解除を規定している。この規則の解釈からしても、今回の移管は十分教育委員会で協議すべき案件ではないか。教育長及び教育委員長の所見を伺う。
第6点、同様に、前問について監査委員の見解を伺う。また監査委員は、本年7月に県図書館を監査したと思うので、本件に関わる質疑等差し支えない範囲で聞かせていただきたい。更に、160億円かけた施設が、図書館資料の劣化をはや招くような状況になったのかどうか。受監側の対応も含め伺いたい。
第7点、教育長は、移管の根拠について、平成11年、13年に図書館から博物館に移管があったことを前例として上げ、その流れの中で今回の移管を進めたと再三述べている。この両年は、新博物館完成に伴って、図書館がかねて購入していた古文書(こもんじょ)を協議の上、博物館に移管したものであり、図書は一冊も含まれていない。教育長が古文書と図書の違いを意識しているかどうかは不明だが、「その流れの中で」11万点余りの貴重な図書の移管を教育委員会に諮らずに決めたと考えざるを得ないがどうか。
第8点、教育長は、平成22年4月から博物館長を兼務している。本来、教育行政の責任者として、文化財保護課所管の博物館、生涯学習課所管の図書館、美術館の課題を大所高所から指導監督すべきであり、このような事態になればなるほど、教育長は博物館に肩入れしていると見られてしまう。歴博の資料充実のために、図書館の文化財を多額の予算を要さずに移管するという妙案に自らはまってしまったのではないだろうか。一体だれがこのプランをつくったのかについて見解を問う。

 以上で、壇上の質問を終わります。
ご清聴まことにありがとうございました。


○ 議長(畠山和純君) 知事村井嘉浩君。

○ 知事(村井嘉浩君)
相沢光哉議員の大変厳しい一般質問にお答えをいたします。大綱4点ございました。

 まず、大綱1点目、復興増税に関する所見についての御質問のうち、復興資金は全額国の負担又は一時的な国有化等で産業再生を図るべきとのお尋ねにお答えをいたします。

 今回の震災被害は極めて甚大であり、通常の財政制度では被災自治体の負担は膨大なものになることから、県といたしましては、復興に係る被災自治体の負担が極力ゼロになるよう、引き続き国に強く要望してまいります。
 また、津波被害などにより、沿岸部を中心とした県内事業者は大きなダメージを受け、事業再開には、多額の資金が必要となるなど、非常に厳しい状況に置かれております。そのため、国の強力な支援措置が今後とも不可欠であり、事業者の復旧が早急に進むよう、引き続き国に一層の支援を求めてまいりたいと考えております。

 次に、国家緊急事態基本法のような有事の法体系の必要性についての御質問にお答えをいたします。
 今回の大震災において、政府は、災害対策基本法に基づき、発災当日速やかに緊急災害対策本部を設置し、自衛隊による最大限の活動の指示、政府調査団の派遣を行なっていただきました。また、発災翌日の午前6時には、県庁に緊急災害現地対策本部を設置し、自衛隊などによる救助・救出、支援物資の調達・輸送などを迅速に対応していただいたほか、災害救助法を初めとする各種制度の運用に関し、阪神・淡路大震災を上回る数々の柔軟な対応を実施していただきました。なお、今回のような大規模災害におきましては、国家緊急事態基本法のような有事の法体系があれば、より一層適切な対応がなされるものと考えております。

 次に、国の第三次補正予算における純復興費についての御質問にお答えをいたします。
 国の第三次補正予算については、今まさに国において編成作業が行われているところであり、最終的に総額や純復興費がどれくらいの規模になるかにつきましては、まだ明らかになっておりません。
 県といたしましては、これまで2度にわたる国の補正予算が規模、内容ともに本格的な復旧・復興予算とはほど遠いものであったことから、第三次補正予算につきましては、我が県のこれまでの要望が十分反映され、必要な予算規模が確保されるよう強く求めてまいります。

 次に、増税の時期についての御質問にお答えをいたします。
 デフレ状況下において増税を行うことは適当でないとの見解があることは認識をしております。
 現在、国では、復興財源の確保のため、歳出削減や政府保有株の売却などの税外収入の増収を図るとともに、時限的な税制措置の導入が検討されております。
 私といたしましては、今回必要となる莫大な復興財源を確保するためには、時限的な税制措置もやむを得ないとは考えておりますが、その制度設計におきましては、景気への影響が可能な限り少なくなるよう、しっかりと検討していただきたいと考えております。

 次に、復興資金の財源確保についての御質問にお答えをいたします。
 現在、国におきましては、復興国債については60年償還ではなく、復興期間を踏まえ10年間の償還とする検討が行われていますが、これは次の世代に負担を先送りしないという考え方によるものであります。また、復興財源の確保については、歳出削減と税外収入のほか、臨時増税で賄うことになっておりますが、国は、税外収入の具体策として、政府保有株式の更なる売却や特別会計の余剰金の活用等を検討しています。
 私といたしましては、さらなる税外収入の上積みに向けた一層の努力をしていただきたいと考えております。

 次に、復興国債の大量発行に係る国債理解についての御質問にお答えをいたします。
 我が国は、国と地方を合わせた長期債務残高が平成23年度末には約900兆円に達し、財政状況が大変厳しい状況にありながら、国債は国内で消化されていること、対外債権国であること、世界有数の対外資産を保有することなどから、金融市場は安定をしております。一方で、既に長期債務残高は世界でもぬきんでて多く、その是正を求められている状況にあります。大震災の復興に対応する復興国債の発行は必要であると思いますが、我が国が継続して国際社会から信認を得ていくためには、国債の発行量を抑制する姿勢が極めて重要であると伝えております。

 次に、災害復興の負担が現世代に過重な負担となるとの御質問にお答えをいたします。
 国が7月末に決定した「東日本大震災からの復興の基本方針」では、復旧・復興のための財源については、次の世代に負担を先送りすることなく、今を生きる世代で連帯し負担を分かち合うとされています。この基本方針に基づき、現在、国で行われている復興財源の検討では、歳出削減や税外収入の確保などに加え、時限的な税制措置として、法人税や所得税などの臨時増税案が示されております。国においては、景気への影響を十分考慮の上、歳出削減や保有資産の売却などの税外収入の更なる確保に努めるとともに、時限的な税制措置を講じる場合においては、現役世代に過重な負担とならないよう、その実施時期や手法に十分配慮をしていただきたいと考えております。

 次に、松下幸之助氏の思想・理念に対する受けとめと復興増税に関する考え方についての御質問にお答えをいたします。
 我が師と尊敬する松下幸之助氏は、国家予算の一割を余剰金として毎年積み立てることにより、100年後にはその運用益により国家財政を運用できるという考えのもと、無税国家論を提唱されております。その内容は、不断に歳出削減に取り組み、国民、住民の負担を減ずることを追求するものであり、国、地方を問わず、政治に携わる者は誰しもが心にとめておかなければならない大切な考えであると認識をしております。また、復興財源に関する私の総括的な所見でありますが、被災地が着実に復興に取り組むための十分な財源を確保するに当っては、時限的な税制措置は避れられないものと考えております。なお、その場合には、被災者および被災企業に対して講じられている税制特例の拡充について十分検討すべきだと思います。


 次に、大綱2点目、台湾からの義援金についての御質問にお答えをいたします。

  初めに、特定地域で特定目的に使われる5700万ドルの義援金について、台湾側は本県に対する関心が高いと思われ、日本赤十字社を通じ台湾赤十字会へのアクションを早急に行うべきとのお尋ねにお答えをいたします。
 このたびの東日本大震災に際しましては、国内のみならず世界各国から数々の御支援、御協力をお寄せいただいており、台湾の方々からも御支援をいただいているところであります。改めて深く感謝申し上げます。
 お尋ねの東日本大震災救済支援プログラムに関する台湾赤十字と日本赤十字社との覚書書に基づく5,700万ドルに上る特定地域への義援金配分につきましては、復旧・復興財源の確保が焦眉の課題となっている中、我が県でも使わせていただけるものであれば大変ありがたいことと認識しております。このため、日本赤十字社とも調整しながら、台湾赤十字に対しまして、本県の考えをお伝えし働きかけを行うとともに、使途など具体的な条件の確認を進めてまいりたいと考えております。

 次に、県は特定目的に沿った事業プランを策定すると同時に、各市町と協議。調整に臨むべきとの御質問にお答えをいたします。
 台湾赤十字と日本赤十字社の覚書に基づく義援金配分は、常設住宅、学校、病院、あるいは社会的弱者向けの社会福祉施設の再建に対して配分されるものと承知をしております。
 我が県におきましては、地震とそれに伴う津波によって壊滅的な被害を受けた沿岸部を中心に、医療・福祉、教育施設の復旧・再建や、災害公営住宅の整備による生活拠点の確保は最重要課題であり、まさに義援金配分の特定目的に合致するものと考えております。このため、想定される分野に係る事業費の概要などをリストアップしているところであります。なお、施設の再建・整備には各市町の復興計画、特に高台移転の問題も密接にかかわり、喫緊の課題とはいえ、所要の時間を要する可能性もありますことから、まずは台湾赤十字の御意向や具体的な条件をよく確認した上で、各市町に情報提供を行なってまいりたいと考えております。


 次に、大綱3点目、TPPについての御質問にお答えをいたします。

 初めに、太平洋を取り巻く諸国の参加が見込めない現状におけるTPPへの参加についてのお尋ねにお答えをいたします。
 TPPにつきましては、我が国がアジア太平洋諸国との間において成長と繁栄を共有する環境整備の一環として、国でその交渉参加が検討されてきたものであり、今回の震災時の影響に配慮しつつ、その判断時期についても総合的に検討されているところであります。TPPへの交渉参加についての検討は、現在、交渉参加国の状況にかかわらず、アジア太平洋地域内の経済連携の推進に向けて、我が国が主導的な役割を果たすための具体的な取り組みとして進められているものと認識をしております。TPPは、農林水産業や製造業のほか、サービス貿易や政府調達など幅広い分野にわたる包括的な経済連携であり、震災後の県民生活にもさまざまな影響を及ぼすものでありますことから、その交渉参加国の状況も含めて、国において十分検討を行うべきものであると考えております。

次に、貿易はFTA、EPAをより優先して行うのが筋であると思うがどうかとの御質問にお答えをいたします。
 FTAやEPAは、2国間又は複数国間の経済連携を基礎として、その経済連携を強化する取り組みであります。一方、TPPは、こうした当事者間の要素を含みつつ、アジア太平洋地域における21世紀型の貿易・投資ルールの形成を目指す取り組みであり、国においては、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)を包括的な自由貿易協定として追求していく上で一つの基礎となるものと位置づけております。FTA、EPA、TPPのいずれかの協議が優先されるべきかにつきましては国は示してはおりませんが、既にTPPへの交渉参加について検討を進めておりますので、これについて国民の理解と合意がしっかり得られるように慎重に対応すべきものであると考えております。

 次に、オバマ政権におけるTPPの考え方についての御質問にお答えをいたします。
 先週、野田総理とオバマ大統領との間で初めての日米首脳会談が行われましたが、その中で、TPPは主要な課題の一つとしてとりあげられております。このことから見て、オバマ政権はTPPを日米間の主要な課題の一つと考えているのではないかととらえております。

 次にデフレからの脱却後、緩やかなインフレ状況に誘導してからの自由貿易の導入についての御質問にお答えをいたします。
 我が国の経済はデフレが続いており、デフレ脱却が政府における当面の経済財政運営の重要な目標であると認識しております。デフレ下においては、自由貿易の推進による関税の引き下げが、海外との価格競争によって、デフレの更なる悪化につながるおそれがあるとの議論があることは承知しております。したがいまして、国において自由貿易の推進を検討するに当たり、わが国経済に及ぼす様々な影響についても十分に検証し、 総合的に対策を講じることが、必要であると考えております。

 次に、第一次産業の保護政策についてのご質問にお答えをいたします。
 我が国では、関税政策などによって、海外からの安価な農産物などの流入を抑制してまいりました。 これにより、国内の第一次産業と農村漁村の維持発展を図るとともに、食糧安全保障の確保という観点からも一定の役割を果たしてきたと認識しております。
 一方、EUやアメリカでは、農産物などの最低価格や生産者の収入を保証するための補助金を交付する価格・所得政策によって、第一次産業を保護しております。
 このようなことから、私としては、地域経済を支える第一次産業の持続的な維持・発展と 食料安全保障の確保という観点から、一定の保護施策は必要であると考えております。

 次に、産業界に対し、内需をふやす努力により日本経済の底力は十分維持できることを示すべきとの御質問にお答えをいたします。
 現在、産業界を取り巻く環境は、円高に加え、高い法人税率、電力不足など、 極めて厳しい状況にあり、そのため、国際競争力を維持する上で 関税の撤廃を望む声が上がることについては、 理解できるところであります。 ご指摘がありましたように、外需が落ちても内需を増やす努力により 日本経済が維持できるというのも一つの考え方であります。
 私といたしましては、震災後の厳しい経済状況を好転させるためには、 自動車産業などの輸出産業の育成を通じて外需を積極的に取り組むとともに、 環境、医療など持続的成長が見込める分野の新たな産業の創出などによる 内需の掘り起こしを行うなど、内需と外需のバランスの取れた成長を 目指すべきものと考えております。
 私からは以上でございます。

○議長(畠山和純君) 総務部長今野純一君。

○総務部長(今野純一君) 
 大網1点目、復興増税についての御質問のうち、 現時点での震災による総被害額についてのお尋ねにお答えをいたします。
 今回の震災の被害額につきましては、道路・港湾などの公共施設や住宅などの民間施設を合わせて、 現時点で総額約7兆2093億円となっております。

 次に、民間施設等の被害額についてのお尋ねでございますが、 民間施設等については、被害額の全てを捕捉するということは 困難でありますが、引き続き、できる限りの把握に努めてまいりたいと 考えております。

 次に臨時増税の税目は、現在どんな選択肢が有力となっているのか。 また、個人住民税など地方税の連動はどうかとの御質問にお答えをいたします。
政府及び民主党においては、臨時増税の税目として、法人税、所得税、たばこ税及び 個人住民税を決定をしたと、聞いております。
このうち地方税としては、たばこ税及び個人住民税の均等割が対象税目とされたと 伺っております。 詳細につきましてですが、これは今後の国会の論議を注視をしてまいりたいと 考えております。
 私からは、以上でございます。

○議長(畠山和純君)震災復興・企画部長伊藤和彦君。

○震災復興・企画部長(伊藤和彦君) 
 大網1点目、復興増税についての御質問のうち、 復興資金はどれぐらい必要と考えるかとのお尋ねにお答えいたします。
 我が県の復興事業費の見込み額については、現時点で市町分を含めて 約13兆円と見込んでおりますが、今後国の第三次補正予算などによる支援措置の状況及び 被災市町の復興計画の進捗等により変動があるものと考えております。
 私からは、以上でございます。

○議長(畠山和純君) 教育委員会委員長大村虔一君。

○教育委員会委員長(大村虔一君) 
 大網4点目、図書館資料移管問題の検証と 今後の対応についての御質問のうち、 今回の移管は十分教育委員会の協議すべき案件と思うがどうかとのお尋ねに お答えいたします。
 事務委任規則上の関係につきましては、教育長から後に詳細に答弁いたしますが、 今回の案件は、教育財産の管理上の問題として、事務委任規則に基づいて、 教育委員長に委任していると考えております。 したがって、今回の移管については、 教育委員会の場で決定したものではございませんでした。
 私からは、以上でございます。

○議長(畠山和純君) 教育委員会委員長大村虔一君。再答弁ですか。どうぞ。

○教育委員会委員長(大村虔一君) 
 ちょっと間違ってしまいまして、 失礼をいたしました。
 事務委任規則に基づいて、教育長に委任しているものと 申し上げるべきところを間違ってしまいました。大変失礼いたしました。 もう一回読み上げましょうか、よろしゅうございますか。
 今回の案件については、教育財産の管理の問題として、事務委任規則に基づいて、 教育長に委任しているものと考えております。
 以上でございます。失礼致しました。

○議長(畠山和純君) 教育長小林伸一君。

○教育長(小林伸一君) 
 大網4点目、図書館資料移管問題の検証と 今後の対応についての御質問のうち、 移管停止後に検討会議を開催する趣旨等についてのお尋ねにお答えいたします。
 検討会につきましては、今回の県議会での請願採択の結果を踏まえ、 図書館が所蔵する文化財資料等の貴重資料を将来的にどのように取り扱うのが 適切なのか、有識者の意見を踏まえ、総合的に検討していこうとするものであり、 現在、論点整理を進めている段階であります。 また、ことし2月に行った古銭や絵画、工芸品等の移管につきましては、 東北歴史博物館職員が行っており、予算は執行しておりません。
 なお、その際移管した古銭などにつきましては、博物館と図書館との協議も踏まえ、 その取扱いを検討したいと考えております。

 次に、劣化したとする資料の名称及び、数量、 ならびに24時間空調している全国の公共図書館についての ご質問にお答えいたします。
 貴重資料の現状につきましては、例えば、平成14年度に行った調査により、 伊達文庫のうち、古地図359中182点について、折り目が痛んでいるなど 状態が悪いことを把握しております。
 また、24時間空調につきましては、全国の公共図書館すべてを 調査しているわけではありませんが、 東北では青森県、岩手県、秋田県、福島県の4県の県立図書館において、 24時間温湿度管理を行っております。

 次に、図書館所蔵資料の移管が決定したとされる教育委員会の開催時期についての 御質問にお答えいたします。
 図書館所蔵資料の移管につきましては、教育委員会の会議で 決定されたものではありません。本年2月の東北歴史博物館協議会における、 教育委員会において決定したとの副館長の発言は、 教育委員会の会議において決定したということではなく、 教育委員会が組織として決定したという意味であると理解しております。

 次に、移管の決定に関する私と図書館長の発言についての 御質問にお答えいたします。
 ただいまお答えいたしましたとおり、今回の図書館所蔵資料の東北歴史博物館への移管につきましては、教育委員会の場で決定したものではありません。 図書館長が述べた教育委員会という言葉は、教育委員会が組織として 決定したものという趣旨であろうと思います。

 次に、今回の移管は、十分教育委員会で協議すべき案件ではないかとの 御質問にお答えいたします。
 教育委員会の権限に属する事務につきましては、 教育長に対する事務の委任等に関する規則第1条第1項各号に規定されております。 その中には、御質問にありましたように、重要な教育財産の取得について 申し出ること、及び文化財保護条例に基づく文化財の指定及びその解除、 保持者、保持団体又は保存団体の認定及びその解除、 文化的景観の選定及びその解除ならびに保存技術の選定及びその解除を 行うことが規定されております。
 今回は、県が既に所有している教育財源である資料を県図書館から 東北歴史博物館に部分的に移管しようということで、 重要な教育財産の取得を知事に申し出るものではなく、 また、文化財の指定等に該当するものでもありません。 したがいまして、今回の案件は、教育長に委任されている事務と解されますことから、 教育委員会における議案として審議する事項には当たらないものと判断しております。

 次に、今回の移管を決定した経緯についての御質問にお答えいたします。
 平成12年及び平成13年の移管の際には、図書館及び東北歴史博物館の職員間で協議しながら移管を行ってきたものであります。 今回の移管につきましても、これまでの流れを踏まえながら、 関係職員での検討を行った上で決定したものであります。

 次に移管のプランはだれがつくったのかとの御質問にお答えいたします。
 今回の移管につきましては、平成21年12月に、教育庁内部に関係課及び 両館の関係者で組織する検討会を設置し、具体的な検討を始めたものであります。 その結果、平成22年9月に図書館所蔵の文化財資料等約11万点を東北歴史博物館に 移管すべきという結論に達したものであります。
 なお、私は平成22年度から東北歴史博物館館長を兼務しておりますが、 あくまで教育委員全体の施策を考える立場にあり、 博物館の都合を優先するなどという考えは全くないことを申し上げておきます。
私からは以上でございます。

○議長(畠山和純君) 監査委員遊佐勘左衛門君。
東北歴史博物館の前に立つ
相沢みつや県議

○監査委員(遊佐勘左衛門君) 
 大網4点目、図書館資料移管問題の検証と 今後の対応についての御質問のうち、監査委員の所見についてのお尋ねに お答えいたします。
 まず、事務の委任等に関する規則の解釈についての御質問がございました。
 このたびの事案は、ご指摘のありました規則に直接は該当しないと考えておりますが、 図書館所蔵資料の移管に関しては教育委員会で協議すべきかどうかについては、 教育委員会において、規則の趣旨等を踏まえて適切に解釈運用すべきものと 考えております。 図書館については、去る7月28日に定例の委員監査を行いましたが、その際に、 館長から、移管の目的、調査研究体制、保存環境上の問題点等について 説明を受けました。 館長としては、特に保存環境上の問題から、図書館よりも東北歴史博物館の方が 保管場所としてふさわしいとの見解でありました。 7月の委員監査は、図書館所蔵資料の劣化の状況等について 実態調査を行ったものではありませんが、館長からは、東北歴史博物館では、 温度・湿度を24時間管理しているのに対して、図書館では、 開館時間のみ空調を入れているため、 温度・湿度の変動が激しく資料の保存招待が悪化しているとの説明がありました。 いずれにしましても、この問題については、専門家の意見をしっかりと聞き、 関係者とも十分に相談して理解をいただいた上で適切に対応していただきたいと 考えております。
 以上でございます。

○議長(畠山和純君) 59番相沢光哉君。
宮城県図書館の前に立つ
相沢みつや県議

○59番(相沢光哉君) 
 知事にお伺いします。
 次の世代に負担を先送りしないというのは大変きれいな言葉なんですが、それでは、今の国、地方合わせて1000兆円に及ぶ借金というものを、じゃ、 現世代で負担できますかーーできないですね。 洋の東西を問わず、財政で苦しまなかった時代も国家もありません。 しかし、それがいつの間にか消滅しているのは、時代という長い時間の中で インフレが起こったりして、結局、その負担が軽減されているということであって、 次世代に負担をお願いするんではなくて、時間を貸してもらうという観念になれば、そんなに不見識なことではないんですが、いかがですか。

○議長(畠山和純君) 知事村井嘉浩君。

○知事(村井嘉浩君)
 1000兆円とも言われる国、地方合わせて借金している中で、 10数兆、20兆積み上げたところで、それほど大きな差はないのではないかと。 また、ほとんどはインフラ整備に回される財源でありますので、 建設国債と同じような位置づけなのではないかと。 したがって、後世の人にも 利益を供与することは出来るわけですので、そういった形で、 国債という形で負担をふやしても、後世の人に負担をツケ回しても 問題ないのではないかという、そういうご意見もあるのは事実でございまして、それも一つの考え方だと思います。 そういった意味で、今、相沢議員がおっしゃったように時間をかけてという考え方も、 私は一つの考え方として当然理解できるものであります。
 しかし、非常に心配しておりますのは、こういったときに、こういった大きな災害があったときの財源を、こういう形で 次の世代に先送りするような形をとれば、これは恒常的に何かあるたびにこれは後世に先送りしていいんだという形になっていくのを 私は非常におそれております。 何ヶ月か前に、新聞に東大の伊藤元重先生が記事を載せておりましたけれども、 コメントを載せておられましたが、ある意味、ギリシャと言ったような国は多くの借金を国民ではなくてほかの国に頼っていると、したがって、 極端な場合、倒産すれば、デフォルトとすれば、国民にはそれほど大きな負担を 押しつけないで済むと。 ところが、日本は残念ながらほとんどの借金を国民に負わせていると。 したがって、デフォルトすることも出来ない。 必ず、この国の国民は自分たちの力で1000兆円といわれるお金を 返していかなければならないということを書いておりまして、 したがってギリシャよりも日本の方が大変なんだということを伊藤元重先生は おっしゃったんだなというふうに思いました。 そういう思いで、やはり後世の人たち、これから生まれてくる子供たちに 責任をできるだけ押しつけないような社会を作らなければならないと 強く思っておりまして、そういった意味で、私は、 そのような発言をさせていただいたということでございます。 議員のおっしゃってることももっともでございまして、こういう景気の悪いときにツケを、 今、この財源を国民の皆さんにお願いするというのは本当に私もつらい思いで ございまして、被災地の知事としては、税金を増税なんかすべきでないといったほうが 気が楽なんでございますが、やはり、一人の国民として私は常々考えていることで ありますので、そういったことを強く主張さしていただいていると いうことでございますので、ぜひ、その点についてご理解を頂ければと思います。

○議長(畠山和純君) 59番相沢光哉君。

○59番(相沢光哉君) 
 教育長に伺います。
 答弁漏れがあったのではないかと思いますが、有識者による検討会議の補正予算を9月議会で討上する予定だったのを取りやめた理由があるんではないかと、 こう思います。その点、1つお願いします。
 それから182点の書籍の折り目に劣化があるという答弁でありますが、 これは、温度・湿度による影響ではなくて、要するに書籍を開いたり閉じたり 長年使い込んできた、それだけの理由ではないですか。 その点を2つ、まずお答えください。

○議長(畠山和純君) 教育長小林伸一君。

○教育長(小林伸一君) 
 予算の件につきましては、今後、必要があれば予算措置を 検討したいという風に思っております。
 それから、資料の劣化の件につきましては、先ほど申し上げたのは一例で ございまして、いずれにいたしましても、先ほどお答えしたように、論点整理、 今行っている段階でございますので、その中で資料の劣化の状況などよりも詳細に見ていく必要が あるというふうに思っております。

○議長(畠山和純君) 59番相沢光哉君。

○59番(相沢光哉君) 
 教育委員会が組織としてこの移管を競技・検討して決定したと、 こういう答弁であります。 しかし、監査委員からの発言では、これは教育委員会として 取り上げるべきであったろうという、またご指摘もありました。 そのことに関して、改めて、教育委員長、そして教育長のお考えを お伺いをいたしたいと思います。

○議長(畠山和純君) 教育委員会委員長大村虔一君。

○教育委員会委員長(大村虔一君) 
 教育委員会といたしましては、これまで2回、 既にこうしたことに対しての県民側からの問題意識が提出された後で、 議題として取り上げております。 そして、これを県民目線でどういうふうに考えるかということについては 二度ほど議論しているわけではございますが、それは、請願が出た後のことで ございます。 その後のことにつきまして、移管している内容について、いい形で先に進むことが 望ましいと考えておりますが、問題が生ずれば、委員会の中でも 議論をしていかなければと考えております。

○議長(畠山和純君) 教育長小林伸一君。

○教育長(小林伸一君) 
 この案件については、規定上は教育長に 委任されている事務というふうに理解しておりますが、先ほど申し上げましたように、 今後、図書館所蔵の貴重資料をどう扱うのが適切なのかということについて、 今後さまざまなお立場の人から、あるいは専門家からご意見をいただいた上で、 改めて方針として固めたいというふうに思っておりまして、その段階では、 これは事務委任規則上の重要又は異例に属する事務という事で 委員会の議に付すると、あるいは考え方を報告するということは 必要だろうというふうに思っております。

○議長(畠山和純君) 59番相沢光哉君。
気仙沼市鹿折地区に巨体を横たえる
第18共栄丸(330トン)の前で、
臼井気仙沼市議会議長と。
相沢みつや県議が提言したメモリアルパーク構想の
有力な候補地と目され、国立祈念公園として検討中

○59番(相沢光哉君) 
 私は、十分反省と責任の所在を はっきりしていただきたいと思います。
 最後に、知事にこの移管問題について伺います。 知事は、この移管問題をどう判断しているのか。 また、県の主要な文化施設の長の人事のあり方について、 最高責任者としてどう考えているのか、お伺いします。
 また、このことは、教育委員会そのものの問題でもあろうと思います。 大阪維新の会代表の橋下大阪府知事は、教育委員会と首長の関係を見直して、 教育委員会への政治関与を明記した条例案を大阪府、大阪市、 堺市等で出しております。 このことについて知事の所見をお伺いいたします。

○議長(畠山和純君) 知事村井嘉浩君。

○知事(村井嘉浩君) 
 この移管問題につきましては、教育委員会として しっかりと受け止めていただかなければならない問題だと考えております。
 今回、議会で請願が出まして、その請願が採択をされたということにつきましては、 特に教育委員会において重く受けとめ、適切に判断をすべきであると、 このように考えております。
 それから、二つ目の文化施設の長の人事のあり方についてであります。
 図書館、美術館、東北歴史博物館、県民の文化・教育の重要な拠点でございまして、 そこの特に責任者がどういう方になるかによりまして、 その運営に大きな差異が出てくるというふうに思っております。 今回、どこに問題があったのかということもよく検証しながら、 人事につきましても、やはり適材適所ということをしっかりと 考えていかなければならないと考えております。
 最後に、三つ目の大阪府知事の大阪維新の会の教育への政治関与についてでございます。 これについては、今、大阪で府議会に諮られて、 いろいろな議論がなされておりますので、 他県の知事として余り込み入ったコメントを出すべきではないと考えておりますが、 しかし、教育行政の今後のあり方に大きな影響を与える条例案でございますので、 非常に関心を持って見ております。
 私個人といたしましては、教育の政治的なものからの独立というものは 非常に重要なものであるというふうに考えておりますけれども、 今回の大阪維新の会の議論が世の中に色んな問いかけをしておりますので、 国民の皆様の考え方というものもよく見きわめてまいりたいと、 このように思っております。

相沢みつや連合後援会 事務所 連絡先