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議会質問・討論

宮城県議会議員 相沢光哉

第340回 定例会 平成25年3月1日 一般質問

@コンクリートか森か
A県政と仙台市政の連携について

相沢みつや県議は、平成23年11月13日の県議会選挙で6期目の当選を果たして以来、 別項の「いのちを守る森の防潮堤」推進議員連盟の発足に尽力し、 議連会長に就任するなど、エネルギッシュな活躍を続けておりますが、 6月県議会定例会の一般質問で、大綱3項目について村井知事はじめ執行部の見解を問いただしました。

以下、質問と答弁の詳細を掲載しましたので、ご一読いただければ幸いです。
(以下議事録へ)

○議長(中村 功君)
 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑、質問を継続いたします。56番相沢光哉君。

  [56番 相沢光哉君登壇]

◆56番(相沢光哉君)
 通告に従い、質問いたします。

 大綱一点目は、コンクリートか、森かと、かなり挑発的な表現ではありますが、かつてコンクリートか、森かを選挙マニフェストで訴えた政党もありましたので、宮城県議会五十九名の議員で構成している「いのちを守る森の防潮堤」推進議員連盟を代表する立場から、目下、県内沿岸部に建設が進められている海岸堤防の現状と課題等について、知事のご見解をお伺いしてまいります。
東日本大震災から早や二年目を迎えようとしております。あの未曾有の大自然災害からの復旧復興が、国・県・市町の懸命の努力、自衛隊、警察、消防隊の献身的な働き、ボランティアや世界各国からの温かい支援と協力、総額二十五兆円に達すると見込まれる巨額の復興予算の投入、そして何よりも大災害にも挫けず、パニックにもならず、毅然たる忍耐力と団結力を示して世界から賞賛を浴びた日本人の国民性によって、回復のテンポに早い、遅いの違いはあるものの、一歩一歩着実に復興への道を前進していることを評価したいと思います。
しかし、マグニチュード9.0の大地震は、約一メートルの地盤沈下という地殻変動をもたらし、貞観津波、慶長津波に次ぐ大津波の発生は、広範囲な浸水被害とともに、二万人近くの尊い人命を奪い、人災被害ともいうべき東京電力福島第一原発事故は、住民の強制移転という痛みと、深刻な放射能拡散汚染の恐怖感を国内外に広げました。
数百年に一度という規模の大自然災害に遭遇した私たちは後世の人々や世界に向けて、特に巨大地震と巨大津波への最適最善の対策を現代の英知を結集してつくり上げ、世界基 準となるべき防災事業として発信する責務があると思います。  特に、大津波災害を教訓として、国家百年の計の中核を占める事業が防潮堤であり、海岸堤防と言ってよいと思います。
一年前の三月十六日、先程紹介したように、五十九人の全会派全議員に賛同していただいて発足したのが「いのちを守る森の防潮堤」推進議員連盟であります。ご承知の通り、森の防潮堤の構想は、横浜国大名誉教授で植物生態学の世界的権威として有名な宮脇昭氏が、大震災後の現地をつぶさに調査した結果、膨大な災害廃棄物であるガレキを活用し、地域に根ざした土地本来の広葉樹を沿岸部に植えて、森の防波堤として整備できることを提唱したことをきっかけに誕生しました。
結成以来、議連は政府や中央省庁に精力的に陳情活動を行い、県に対しても昨年七月と十月の二度にわたり、森の防潮堤実現に向けた決議と、住民合意を尊重した海岸堤防建設についての決議を満場一致で採択しております。しかし、今日まで様々な活動を続けてきましたが、残念ながらはかばかしい進展は見られず、自嘲気味によく使っている言葉で言うと、「防潮堤の壁より中央省庁や法律の壁の方が厚い」、というのが実感であります。最近は、さらに渡り廊下で繋がっている「宮城県庁の壁」、特に「知事室の壁」がことさらに厚く感じております。
議連としての反省点もあります。特に初動のスタートが発災から一年後ということで、森の防潮堤という言葉やコンセプトを宮城県震災復興計画に盛り込むことが出来なかった点。ガレキの処理も、県内の災害廃棄物推計量が大幅に見直しをされ、当初1,600万トンから1,800万トンと見込まれていたものが、平成24年12月末で1,100万トンと圧縮された中で、ガレキは分別リサイクルと焼却処理というスキームに定められ、有害物質を除去したガレキを埋めて防潮堤の土台に使う道が閉ざされてしまいました。
一年程たって木質丸太類は埋めてもよいという環境省通知が出ましたが、有害ガス発生や陥没に十分注意という、いわゆるYES・BUT・NOの通知で実質ゴーサインではないという結果に終りました。
広葉樹の植林についても、海岸防災林を所轄する林野庁は従来のマツなどの針葉樹にこだわり、自然林造成という手法は何故か敬遠されました。仙台市などで林野庁主導で行われたみどりの絆プロジェクトも、森の防潮堤と似て非なるものではありましたが、コンクリート防潮堤よりもコンセプトが近く、今後の展開によっては可能性が増すかもしれません。
このような経過の中で、県は国直轄代行を含む海岸堤防の整備を着々と進めております。特に、仙台湾南部海岸の計画堤防高はTPプラス7,2メートル、堤防頂上部は幅4メートル、底辺の長さ約40メートルという富士山型の巨大堤防が海岸線に沿って、延々と建築されております。

そこで順次質問いたします。

第一問。現在、県および市町が管理者となっている各種海岸の整備状況と、平成27年度末と想定している整備期間終了時に完成する海岸堤防の総延長、主な堤防高と工法についてお示し下さい。

第二問。海岸堤防建設工事は国が直轄事業として代行している事例が多いようですが、その理由、費用負担額、総費用額について伺います。

第三問。海岸堤防の基本計画等は、国土交通省がつくっていますが、国交省に照会すると必ずしも県市町がその通りにしなければならないものではないと、自由裁量の余地を認めていますが、本県では国交省の計画通りとなっている理由はなぜか、お聞かせください。。

第四問。海岸堤防の整備計画の前提条件に、チリ津波や昭和三陸津波など頻度の高い津波を防ぐこととしていますが、東日本大震災クラスの巨大津波には全く無力と思われるものを整備することは、大災害の教訓を活かし、後世への防災機能を十分に果たすことにならないのではないでしょうか。また引き波で倒壊した反省から、陸側も海側と同じ仕様とし、法留(のりどめ)部を強化するなどの対策を講じていますが、巨大津波時は海側、陸側ともいわゆるジェットコースター効果で波が一層盛り上がるため、容易に津波が越え、かつ最も大切な引き波での漂流阻止効果が全くない構造と思われますが、いかがですか。

第五問。 コンクリートの耐用年数は、ほぼ50年で劣化するといわれ、塩分の多い海岸部ではは一層劣化が進むと見込まれます。
後世での多額の修理費用の必要性をどう解決していくのか、お考えをお示しください。

第六問。東海・東南海・南海地震による巨大津波は20〜30メートルの高さと予測されています。現方式では、仮に延々と太平洋側に整備したとしても、莫大な費用で気休めの海岸堤防を築くことにしかならないのではないでしょうか。
森の防潮堤であれば、植物の自然力で津波の脅威を感じ、漂流する命や財産を救い、維持管理経費も極めて低廉で済みます。景観や環境に対しても巨大人口構造物と比較にならないほど、優位性が高いと思いますが、いかがですか。

第七問。 海岸堤防は復旧工事の復旧工事の範疇に止まらず、半永久的な巨大構造物であることから、地形、地質、地盤、土壌、地下水の水質、水位、海岸部の生態系、海洋資源、人と自然の豊かな触れ合いなど、環境要素への影響が広く懸念され、環境アセスメントの対象事業とすべきと思われますが、環境影響評価制度に関する現行法も宮城県の条例も、海岸堤防、河川堤防は環境アセスメントの対象事業にはなっていません。これは、従来の概念とか常識から、その必要性を感じなかったものと考えられますが、仮に宮城県の海岸線約160キロメートルにわたって巨大な人工建造物が連なることを想定すると、先にあげた諸々の環境への悪影響、特に地下水が森、里、海の命を育んできた連環に致命的な打撃を与え、豊かなみやぎの海の幸が極端に減少する危険を招くと心配されます。「森は海の恋人」の畠山重篤氏が、昨年、世界から五人のフォレスト・ヒーローの一人に選ばれたのは、漁師が長年にわたって森の育成保護に精魂こめて努力してきた功績が世界レベルの評価を受けたからに他なりません。森の栄養分は川が運ぶものと私達は考えますが、その何倍もの運搬を地下水が果たしていることは、先年森鐘一氏らによる岩手県大槌町の調査で判明しています。
また、視点を変えるとコンクリート製海岸堤防の構造や材質についても、大きな問題があります。高さ7,2メートル、天頂部4メートル、両側1対2比率の傾斜、底辺部40メートルの巨大な遮光物は、海岸近くの砂地の上にぽんっと乗っかる構造で、海側、陸側の基礎を補強はしてありますが、主に本体の自重で安定を図る方式であります。堤防の中身は災害ガレキのコンクリート殻や津波堆積物です。この構造は、東北大の安田喜憲教授の言葉を借りれば、歯槽膿漏の歯茎の上の歯と同じで、軟弱地盤の上に構築された巨大堤防は激しく大きな地震や強大な津波の力に耐えられない恐れがあります。もし強化するために地中に支持杭を何万本と打ち込めば、先に触れた地下水の流れを一層止めてしまいます。  材質であるコンクリートも第五問で指摘したように、塩分の強い海岸部ではほぼ30年でボロボロに劣化しかねません。自然災害のリズムは概ね50年を超える周期で襲ってきます。次の大津波がやってきたとき、一見堂々たる海岸堤防が実は単なるコンクリートの塊に成り果て、破壊されて大きな二次災害を起こすことも懸念されます。
 以上の諸点から、巨大な海岸堤防の建設について、綿密な環境影響評価を実施すべきと考えます。法改正、条例改正が間に合わないのであれば、実質的な環境アセスメントを実施し、一部専門家の協議にとどまらず、広く県民の意見を聞くことが知事としての責務と思いますが、いかがですか。

第八問。 本事業は、全体事業費が100億円以上の、県が事業主体である公共事業に該当することから、大規模事業評価の対象とすべきであったと思います。規定では、災害の復旧又は防止のため、緊急に行う必要がある事業は除くとしていますが、本事業の重要性に鑑み対象事業とすることが強く求められます。今日まで、なぜ大規模事業評価の対象としなかったのか理由をお答え下さい。

第九問。 海岸法によって堤防の建設は関係自治体と関係住民の意向と同意を求めるよう定められていると聞いています。今日までの事業推進の過程において、各地区における住民の意見はどのような状況だったか、主な事例を挙げてお示しください。

第十問。 宮脇昭氏の「いのちを守る森の防波堤」や細川護煕氏のガレキを活かす「森の長城プロジェクト」は、既存の法律、制度、予算の壁や、中央省庁の壁に阻まれながらも、粘り強く、実現に向けて頑張っております。特に12月に政権交代があって以来、自民党の国会議員五十三名が加入する「いのちを守る森の防潮堤推進議員連盟(会長岩城光英参議院議員)」や、菅義偉官房長官、太田昭宏国交大臣、俳優の菅原文太氏、元参議院議員村上正邦氏らのご理解とご支援が、新しい展開となりつつあります。
知事は、復興への果敢な活躍ぶりで全国的に評価が高いのですが、こと防潮堤になると頑なコンクリート防潮堤推進論者になってしまう印象があります。あの悲惨な津波被害を体験した被災者で、生命と財産を守る砦として防潮堤の早期整備を望んでいる人々が多くいるのは事実です。しかし、陸と海の境をコンクリート製の巨大な構造物でさえぎり、景観や生活上の犠牲もさることながら、海との共生、自然との共生という日本人が古来から大切に守っていた環境をずたずたにし、豊穣な海の恵みまで奪う恐れがあることに知らず知らず手を貸しているのだとしたら、村井知事、後世の人々は知事にどんな評価をするでしょうか。知事は、昨年ある雑誌での鍵山秀三郎氏との対談の中で「私たちは今この時代にも当然責任を負わなければなりませんが、同時にこれから生きる子供たちの世代に対しても大きな責任があります」と述べております。その言やよしであります。いまこの議場にいる全員に共通することは、百年後生きている人は一人もいないという事実です。政治や行政に携わる人々は、日々世のため人のためその務めを果たしている訳ですが、その判断と行為が百年後のふるさと宮城の住民にとって取り返しのつかない愚かさと悲惨さを残すとしたら、私達は大自然災未来に対し正しい見通しを立てるには、過去に学ぶべきです。日本人は自然とどう接してきたか、先人らは海とどう付き合ってたかをよく考えるべきです。荒ぶる海はその数十倍豊かな海として、日本人に恵みを与えてくれてきているのではありませんか。「コンクリートか、森か」代表質問でのドクターヘリ導入の答弁のように、改めて知事の熟慮のうえの積極的なご答弁をお聞かせください。害に輪をかけた人災をつくった大馬鹿者というレッテルを貼られることでしょう。

未来に対し正しい見通しを立てるには、過去に学ぶべきです。日本人は自然とどう接してきたか、先人らは海とどう付き合ってたかをよく考えるべきです。荒ぶる海はその数十倍豊かな海として、日本人に恵みを与えてくれてきているのではありませんか。「コンクリートか、森か」代表質問でのドクターヘリ導入の答弁のように、改めて知事の熟慮のうえの積極的なご答弁をお聞かせください。

 以上で、檀上からの質問を終わります。
 御清聴まことにありがとうございました。

※解答は掲載準備中です。

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